知っておきたいお給料の話。
【知っておきたいお給料の話】
明日から4月!遂に入社という人も多いと思います。
そんな4月の楽しみは、初任給。
知っておきたいお給料のお話をしたいと思います。
大卒の初任給の平均は?
大卒者の平均的な初任給の水準については、厚生労働省が発表している「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況」という資料のなかで紹介されており、それによると大卒男子は21万2,800円であるとされています。一方、大卒女子の初任給の平均値は20万6,900円と、男子よりも6,000円ほど少なくなっています。男女を合わせた平均値は、21万200円です。
多くの企業で大卒者の初任給は毎年見直しが行われているため、その平均値は基本的にはアップダウンを繰り返すことになるのですが、2013年以降は右肩上がりの状況です。その背景には、第二次安倍内閣が掲げるアベノミクスと呼ばれる経済政策の影響に加えて、少子高齢化に伴う慢性的な人手不足があります。採用ニーズが旺盛である一方で、大卒者の数には限りがあるため、新卒採用は完全な売り手市場となっており、2019年4月の有効求人倍率は、1980年代後半のバブル期の水準を超える1.63倍まで上昇します。そのような状況下で、企業としては1人でも多く優秀な学生を採用すべく、初任給を上げ続けているというわけです。
初任給と基本給の違い
まだ給料をもらったことがない人のなかには、初任給と基本給は同じと思っている方がいるかもしれませんが、両者は同じものではありません。初任給というのは、その名の通り、会社に入って最初にもらう給料を意味するのですが、その中には基本給以外に会社によって異なる様々な手当てが含まれているのです。たとえば、定期代などの通勤交通費や住宅手当などが諸手当として加算されるため、初任給と基本給の金額はほとんどの場合で異なります。
ここで基本給というのは、金額が固定されている給与のことです。基本給には、勤務先によって日給や週給、月給といった様々な種類がある点に留意しておく必要があります。また、基本給は会社が定めている所定の労働時間を満たした場合には全額が支払われますが、遅刻や早退、欠勤などによって減額されるケースがあるという点も頭に入れておくと良いでしょう。
初任給はほぼ全額が手取りになる!
一般的に、給与の額面金額と手取り金額は異なるのが通常ですが、例外的に初任給については、両者がほぼ同じ金額となります。ここで、額面給与(単に額面と呼ばれることもあります)というのは、前述した基本給に残業代や交通費をはじめとする様々な手当を上乗せしたもので、「月収」や「年収」といった場合には、通常は額面給与を意味するケースがほとんどです。一方、手取り給与は、基本給に各種の手当てを上乗せした金額から、社会保険料や所得税や住民税といった税金などを控除したものです。額面の金額から、税金や保険料などを差し引いたものが、手取りとして実際に受け取れるというイメージを持っておけばよいでしょう。
このように、額面から一定の金額が控除されたものが手取りになるため、普通は手取りの方が額面よりも少なくなるはずなのですが、初任給に限っては、控除されるものが所得税と雇用保険料のみですので、額面のほぼ全額を手取りとして受け取れます。例えば、平均値と同じ21万200円を初任給として受け取る場合、それにかかる雇用保険料は630円、所得税は約5,000円ですので、差し引きすると手取りの金額は20万4,570円となるのです。
賢く初任給を使い、5月からの仕事のモチベーションにしたいですね!